で・コロレス
はじめに
クルシリヨ(以下「MCC」)は、神の愛の喜びを一人ひとりに届けることを目的とするカトリックの福音化運動です。MCCは教会に連帯し、その導きのもとで、現代社会の現実に向き合いながら福音を証しすることを大切にしてきました。
起源(1940年代・マヨルカ島)
MCCは1940年代のスペイン、バレアレス諸島マヨルカ島で生まれました。若い信徒使徒職(JAC)の巡礼準備(1948年のサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼)を契機に、信徒と司祭の小さなグループが、離れている人にも「キリスト教の本質」を届かせる新しい福音化の道を模索し、後に「クルシリヨ」と呼ばれる方法が形づくられていきました。
MCCの創始的担い手として、信徒のエドゥアルド・ボニン・アギロー(1917–2008)、マヨルカの当時の司教フアン・エルバス、セバスティアン・ガヤ神父らが特に重要な役割を果たしました。
クルシリヨ運動の三人の創始者
最初のクルシリヨ(1949年)
「最初の本格的なクルシリヨ」は1949年1月、マヨルカ島ランダのサン・オノラト修道院で行われました。ここから年間20回の開催へと広がり、数年で100回規模に達します。以後、責任者学校やグループ、ウルトレヤなどの“後期養成”が整えられ、MCCの姿が明確になっていきました。

スペインのリリアで行われたクルシリヨ
世界への拡大(1950–1970年代)
MCCはマヨルカからスペイン各地へ、さらにアメリカ大陸・欧州へと急速に広がります。スペイン国外では1953年のコロンビアが最初(同年、最初の女性クルシージョも開催)。欧州では1960年代にポルトガル、オーストリア、イタリア、ドイツ、アイルランド、イングランドへと展開しました。
アジア・太平洋と日本
アジアでは1960年代初頭、まずフィリピンに伝わり、ここを起点にベトナム、韓国、台湾、タイなどへと広がりました。オーストラリアでは1963年に始まり、のちに英語圏でも発展します。
日本への導入は1963年。米国チームによって実施され、司祭もチームも日本語を話さなかったため、通訳を介して行われた世界初のクルシリヨとして記録されています。
構造化とOMCC(世界機構)
拡大とともに、教区・国家・大陸レベルの奉仕構造が形成され、国際グループ(ラテンアメリカ、欧州、アジア・太平洋、北米・カリブ)と、全体をつなぐ「MCC世界機構(OMCC)」が整えられました。OMCCは1980年の会合で制度化され、その後、教皇庁(当時:信徒評議会)により2004年に法的実体としての承認、2014年には改訂定款の最終承認が与えられています。
今日
MCCは、出会い・友情・共同体を通じて、日常の場で福音を生きることを励ます運動として、世界各地の文化や言語に根づき続けています。



